日本橋三越の天女像とは?制作者・由来・パワースポットの秘密を徹底解説

日本橋三越の天女像 記事のアイキャッチ

こんにちは!とーんと♡日本橋編集部です。

日本橋三越本店に一歩足を踏み入れると、正面の吹き抜けに金色に輝く巨大な像がそびえているのに気づきます。「これは一体何の像なんだろう」「誰が、何のために作ったの」と気になった方も多いのではないでしょうか。

これが天女(まごころ)像、通称「まごころ像」です。彫刻家・佐藤玄々約10年の歳月をかけて完成させた木彫の大作で、買い物のついでに無料で鑑賞できる三越のシンボルになっています。今回は制作者や由来、なぜ「怖い」と検索されるのか、ライオン像との関係から見に行き方まで、一次情報をもとに徹底解説します。

目次

日本橋三越の天女(まごころ)像とは?まず知りたい基本情報

天女像は、日本橋三越本店 本館1階の中央ホールに立つ高さ約10.9mの巨大な木彫です。1階から吹き抜けを貫いて上の階までそびえ、瑞雲(ずいうん)に包まれた天女が花芯に降り立つ瞬間をかたどっています。据え付けられたのは1960年(昭和35年)、株式会社三越の創立50周年を記念する事業のひとつとしてでした。

正式には「天女(まごころ)像」と呼ばれ、三越がお客さまに対して掲げる基本理念「まごころ」を表す象徴的な作品とされています。場所は三越前駅を出てすぐの日本橋室町日本橋室町という街の成り立ちとともに、この地の歴史を見守ってきた存在でもあります。

天女(まごころ)像の基本データ
設置場所:日本橋三越本店 本館1階 中央ホール
高さ:約10.9m(台座からおよそ11m)
完成:1960年(昭和35年)・三越創立50周年記念
制作者:彫刻家 佐藤玄々(さとうげんげん)
鑑賞:百貨店の営業時間内なら無料・予約不要

出典:三越伊勢丹オンライン 天女(まごころ)像三井広報委員会 日本橋三越本店 天女像(2026年6月時点で確認)

天女像の制作者は誰?彫刻家・佐藤玄々と約10年の制作秘話

天女像の制作者は、彫刻家・佐藤玄々(1888〜1963年)です。福島県相馬市の宮彫師(みやぼりし・寺社の彫刻を手がける職人)の家に生まれ、上京して山崎朝雲に師事し、のちに「朝山(ちょうざん)」の号を得ました。さらに大正12年(1923年)にはフランスへ渡り、ロダンの高弟ブールデルに学んでいます。つまり、日本の伝統木彫と西洋彫刻の両方を体に通した近代木彫の大家で、皇居外苑の和気清麻呂像も玄々の作として知られます。

「2年の予定」が約10年に伸びた理由

制作は、当初こそ2年・約400万円の予定で依頼されたものでした。ところが玄々の思い入れが深まるにつれて像はみるみる巨大化し、完成までに約10年もの歳月を要したと伝えられています。京都の妙心寺内に構えたアトリエで、多くの弟子とともに構想から下絵、原形、試作という工程を重ねた末の到達点でした。

天女像 約10年の制作プロセス時系列
当初2年の予定が延べ約10万人の手による約10年の大作へ

延べ約10万人もの手が関わった執念の大作。制作には延べ約10万人が携わったとされ、東京文化財研究所の記録によれば、お披露目の除幕式が行われたのは1960年4月19日のことでした。一彫刻家の構想が、これほどの規模と年月をのみ込んで結晶した例は、そう多くありません。

素材と技法|貴船の樹齢500年ヒノキと極彩色

像の中心となる天女には、京都・貴船の樹齢約500年というヒノキが使われています。表面は合成樹脂で溶いた岩絵の具で彩色され、ダイヤやめのうなど無数の宝玉(三井広報委員会によると約12,000個)がちりばめられた、まさに極彩色の世界です。高さ約10.9m、重さは約6.7tにおよび、近くで見上げるとその情報量に圧倒されるでしょう。

天女像の素材構造 3層の概念図
樹齢約500年のヒノキを核に、岩絵の具と宝玉が重なる構造
項目内容
素材京都・貴船の樹齢約500年のヒノキ(中心部)
彩色合成樹脂で溶いた岩絵の具による極彩色
装飾ダイヤ・めのうなど宝玉(約12,000個)
大きさ高さ約10.9m・重さ約6.7t

出典:東京文化財研究所アーカイブ 佐藤玄々作「天女像」除幕式(2026年6月時点で確認)

なぜ「まごころ像」と呼ばれる?三越の由来と込められた意味

天女像が「まごころ像」とも呼ばれるのは、「まごころ」が三越の基本理念そのものだからです。創立50周年という節目に、三越は顧客に向き合う姿勢を改めて「まごころ」という言葉に込め、その象徴として中央ホールに天女像を据えました。つまりこの像は、単なる装飾ではなく企業の精神を可視化したモニュメントなのです。

瑞雲に乗って花のなかへ舞い降りる天女の姿には、訪れる人を慈しみで包むようなやわらかさがあります。見上げるたびに表情や細部の印象が変わるのも、長い時間をかけて練り上げられたこの像ならではの味わいでしょう。買い物の合間にふと足を止め、その意味を思いながら眺めてみると、見え方がぐっと深まります。

三越 天女像は「怖い」「気持ち悪い」って本当?評判の正体

「三越 天女像」を調べると、検索候補に「怖い」「気持ち悪い」という言葉が並びます。荘厳な祈りの像になぜそんな声が付くのか、不思議に思うかもしれません。実は、その正体は像の背面にあります

背面の超絶技巧が”ラスボス”と呼ばれる理由

正面が優美な天女であるのに対し、背面は瑞雲や羽衣、羽ばたく鳥がびっしりと埋め尽くす圧倒的な造形になっています。あまりに細かく作り込まれているため、2019年にSNSで紹介されると「ラスボス感が半端ない」「鳥肌が立つ」と一気に話題が広がりました。ここでの「怖い」は、嫌悪というより作り込みの凄みに対する驚きと畏怖から生まれた表現だといえます。

天女像 正面と背面の印象対比
優美な正面と密度に圧倒される背面、2つの表情を歩いて味わう

SNSでは「神業としか思えない」「あまりの凄さに畏怖の念を抱いた」という称賛の声も数多く見られます。怖いと感じたら、それは見どころのサインです。正面だけで満足せず、ぜひ像のまわりを歩いて背面まで見上げてみてください。日本橋の麒麟の翼の像と同じく、近くでじっくり眺めるほど発見があるはずです。

天女像とライオン像|三越のパワースポットとしての2つの象徴

三越のシンボルといえば、中央ホールの天女像と、玄関前のライオン像です。天女像が「まごころ」を表す精神的な柱なら、ライオン像は威容と守護を担う存在。訪れる人が自然と縁起をかつぐパワースポット的な楽しみ方が、長く根づいてきました。

三越本店2大シンボルの位置づけ
内なる「まごころ」と外なる「守護」、対をなす三越本店の2大象徴

玄関前ライオン像と「願いが叶う」言い伝え

ライオン像が設置されたのは1914年(大正3年)、三越創業時の支配人・日比翁助の発案によるものでした。モデルはロンドンのトラファルガー広場の獅子像です。「誰にも見られずに背にまたがると願いが叶う」という言い伝えがあり、必勝祈願の像としても親しまれてきました。天女像とあわせて2つのシンボルを見比べると、三越の歩みが立体的に見えてきます。

比較天女(まごころ)像ライオン像
設置年1960年(昭和35年)1914年(大正3年)
場所本館1階 中央ホール(屋内)本館 玄関前(屋外)
素材木彫(ヒノキ)・極彩色ブロンズ鋳造
意味三越の理念「まごころ」威容・守護・必勝祈願
楽しみ方見上げて細部を鑑賞またがって願掛け

天女像を見に行くには?アクセス・無料鑑賞・撮影のコツ

天女像は中央ホールに立っているので、本館に入ればすぐ正面で出会えます。鑑賞は無料で予約も不要。これだけの大作を気軽に見られるのは、日本橋ならではのぜいたくといえるでしょう。

アクセスと営業時間の注意点

最寄りは東京メトロ銀座線・半蔵門線の三越前駅で、徒歩約1分(地下から直結)。東西線・都営浅草線の日本橋駅からも徒歩約5分ほどです。中央ホールは入口正面という人通りの多い場所なので、落ち着いて見たいなら開店直後や平日の午前が狙い目になります。

訪問前のチェックポイント
本館の営業時間は午前10時〜午後7時です(食品・1階は午後7時30分まで・2026年6月時点・公式サイト確認)。時間は変わることもあるため、訪問前に公式サイトで最終確認しておくと安心です。
・写真撮影は可能ですが、買い物中のお客さまも多い空間です。三脚や長時間の場所取りは避け、周囲に配慮して短時間で撮りましょう。
・季節によってはクリスマスの装飾やライトアップと組み合わさり、印象が大きく変わります。

あわせて巡りたい日本橋のパワースポットと見どころ

せっかく三越前まで来たなら、天女像とライオン像の鑑賞を起点に周辺へ足を伸ばすのがおすすめです。三越のすぐ近くには、金運や宝くじ当選で知られる福徳神社があり、三越前駅からすぐの「福徳の森」に鎮座しています。少し歩けば、強運厄除のパワースポットとして全国に知られる小網神社も参拝できます。

三越鑑賞後の日本橋周辺散策カード
天女像鑑賞のあとに足をのばしたい、日本橋の歴史と祈りのスポット

そもそも、天女像が立つ中央ホールの建物そのものが見どころです。日本橋三越本店の本館は2016年(平成28年)に国の重要文化財に指定された名建築で、像が立つ5層吹き抜けの大空間は昭和10年(1935年)の増改築で生まれました。像と建築が一体となった荘厳な空間そのものを味わえるのも、ここならではの魅力です。

三越本店本館 建築の見どころ
重要文化財に指定された本館中央ホール、5層吹き抜けの建築美

御朱印を集めながら歴史散歩を楽しみたい方には、日本橋七福神巡りのルートと組み合わせる回り方もぴったりです。三越の象徴を見て、近隣の古社を巡る。そんな半日の散策が、日本橋という街の奥行きを教えてくれます。

日本橋三越 天女像のよくある質問

Q. 日本橋三越の天女像は誰が作ったのですか?

A. 天女像は、彫刻家・佐藤玄々(さとうげんげん・1888〜1963年・福島県相馬市出身)が制作しました。約10年の歳月をかけ、1960年(昭和35年)に完成させた木彫の大作です。

Q. 天女像はいつ、何のために作られたのですか?

A. 天女像は、株式会社三越の創立50周年を記念する事業のひとつとして制作され、1960年(昭和35年)に日本橋三越本店の中央ホールへ据えられました。除幕式は1960年4月19日に行われています。

Q. なぜ「まごころ像」と呼ばれるのですか?

A. 「まごころ」は三越が顧客に対して掲げる基本理念で、天女像はその理念を象徴する作品とされているためです。日本橋三越本店のシンボルとして親しまれています。

Q. 天女像はどこにあり、無料で見られますか?

A. 天女像は日本橋三越本店 本館1階の中央ホールにあり、百貨店の営業時間内なら誰でも無料で鑑賞・撮影できます。最寄りは東京メトロ三越前駅で、徒歩約1分です。

Q. 天女像の高さや大きさはどれくらいですか?

A. 高さは約10.9m、重さは約6.7tの巨大な木彫です。中心部には京都・貴船の樹齢約500年のヒノキが使われ、表面は岩絵の具で極彩色に彩られています。

Q. なぜ「怖い」「気持ち悪い」と言われるのですか?

A. 像の背面が極めて精密に作り込まれており、その圧倒的な造形がSNSで「ラスボスのよう」と話題になったためです。嫌悪というより、超絶技巧への驚きと畏怖から生まれた表現といえます。

Q. 天女像とライオン像はどう違うのですか?

A. 天女像は中央ホール内にある木彫で、三越の理念「まごころ」を象徴します。ライオン像は1914年に設置された玄関前のブロンズ像で、「またがると願いが叶う」言い伝えで知られます。どちらも三越のシンボルです。

Q. 大阪の日本橋にも三越の天女像はありますか?

A. いいえ。この天女像は東京・日本橋(にほんばし)の三越本店にあるものです。大阪の日本橋(にっぽんばし)とは読み方も場所も異なり、関係ありません。

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