下町連合渡御神田明神氏子高張提灯出迎えとは
下町連合渡御神田明神氏子高張提灯出迎えとは、山王祭の下町連合渡御で神輿が日本橋の上まで来たとき、橋の向こう側の室町・本町の町会が、神田明神の氏子として高張提灯を掲げて迎える場面です。氏子とはその神社を支える地域の人々のことで、高張提灯は長い竿の先に付けて高く掲げる提灯を指します。日枝神社の祭りの列を、別の神社の氏子が橋の上で迎えるのが、この場面ならではの面白さです。「高張提灯出迎え」は場面を示す呼び方で、独立した祭礼の名前ではありません。
橋の真ん中が氏子地域の境
兜町・茅場町まちかど展示館の紹介で、地元の町会の方は、日本橋の真ん中が氏子地域の「仕切り線」で、向こうは神田明神の氏子の地域だと話しています。そこに神田側の人たちが高張提灯を並べて待ち、下町連合渡御の神輿はそこで向きを変える、という段取りです。
2026年の渡御を記録した中央区観光協会特派員ブログも、室町・本町の町会が高張提灯を掲げて「境界線」をつくり、出迎える中で神輿が折り返したと書いています。提灯の列が、そのまま二つの神社の氏子地域の境を示しているわけです。出迎えを受けた神輿は、続く道路元標での差し上げで、橋の中央の日本国道路元標の上に一基ずつ高く掲げられます。
いつ見られる?
下町連合渡御は、山王祭が本祭となる西暦の偶数年の6月に行われます。2026年は6月14日(日)で、中央区観光協会は、神輿が12時30分に京橋の東京スクエアガーデン前を一斉に出発し、13時30分に日本橋へ到着する予定と案内していました。出迎えは、この日本橋到着の場面です。2022年の渡御でも、神田明神の氏子地域の人たちが高張提灯を掲げて橋の上で出迎えました。次の本祭の年の時刻は、その回の案内で確かめてください。
日本橋トピック♪「へ・ら・ひ・ん」を避けて生まれた百組
高張提灯は、神輿を守る側でも掲げられます。兜町・茅場町まちかど展示館の紹介で町会の方は、どの神輿にも地元の鳶頭(かしら)が付き、この地域の百組(ひゃくぐみ)は赤い高張提灯を掲げて神輿を守ると話しています。百組は、徳川吉宗の時代に隅田川の西側でつくられた町火消し「いろは四十八組」の流れをくむ組で、今も鳶の人たちが受け継いでいるそうです。いろは四十八組では「へ・ら・ひ・ん」の4文字が嫌われて組の名に使われず、代わりに「百・千・万・本」が当てられました。百組はその一つです。橋の上で神田側が掲げる提灯は境の目印、列の中の赤い提灯は神輿の守り。そう見分けると、同じ提灯の並びにも意味が見えてくるのではないでしょうか。

