江戸三座入場券とは
江戸三座入場券とは、江戸の歌舞伎劇場・江戸三座(中村座・市村座・森田座)で使われた木製の入場券です。発掘調査で日本橋や京橋の遺跡から見つかった3点が、中央区指定有形文化財になっています。紙の半券ではなく、手のひらにのる木の札だったところがこの資料の面白さ。
遺跡から出てきた木の札
見つかったのは江戸時代中期のもので、出土した場所は日本橋一丁目・日本橋二丁目・京橋二丁目の遺跡。では、札には何が書かれていたのでしょうか。木札の表面には、客席の種類を示す墨書(ぼくしょ)が残っていました。中村座の札には「土間(どま)」、市村座と森田座の札には「切落(きりおとし)」と書かれています。観客は劇場の木戸(出入口)でこの札と引き換えに、自分の席へと向かったのです。今は中央区の郷土資料館に所蔵されています。
日本橋トピック♪「土間」と「切落」はどんな席?
札に書かれた言葉から、当時の客席のしくみが見えてきます。土間は舞台の正面に広がる、木で仕切った升席(ますせき)。切落は花道の後ろ脇にあった、仕切りのない追込み席で、いわば手頃な立ち見に近い席でした。一枚の木札が、江戸の芝居小屋のにぎわいと席の格付けを今に伝えてくれるわけです。
関連用語
江戸三座入場券に関するよくある質問
- 江戸三座入場券は、江戸三座とどう関係していますか?
- 中村座・市村座・森田座という三つの劇場で実際に使われた入場札です。三座にゆかりの深い日本橋・京橋エリアの遺跡から見つかりました。
- なぜ紙ではなく木の札だったのですか?
- 江戸時代の入場券は、木戸で席と引き換えるための丈夫な木札(木戸札)が使われました。表面に席の種類を墨で書いて区別していました。
