用語 街・地名

日本橋大伝馬町とは

日本橋大伝馬町とは、東京都中央区にある町名で、読みは「おおでんまちょう」。江戸時代、公用の人馬を差し出す「伝馬」の役を担い、さらに木綿や呉服を扱う問屋が軒を連ねた商いの町でした。秋には浅漬け大根を売る「べったら市」でにぎわう町としても親しまれています。

目次

馬込勘解由と「伝馬役」の町

中央区の説明によると、町名は馬込勘解由が家康から道中伝馬役を命じられ、ここに屋敷を構えたことに由来するとされています。馬込勘解由は慶長11年(1606年)、人々を率いて宝田村からこの地へ移り、伝馬の役所を置きました。伝馬役とは、公用の荷物や人を運ぶために馬や人足を差し出す公的な運送の仕事のこと。今でいう物流網を、町ぐるみで支えていた役目です。

木綿問屋がひしめいた商いの町

大伝馬町は、やがて木綿や布地を扱う問屋が集まる商いの町として大きく栄えました。宝永2年(1705年)には問屋だけで55店もあったと伝わり、「木綿店(もめんだな)」と呼ばれてにぎわったそうです。布の取引を一手に握る同業の組合もでき、江戸の流通を支える重要な町になっていきました。

そんな商いの活気は、秋のべったら市に今も受け継がれています。木綿でにぎわった通りが、季節の市でふたたび人波であふれる。そんな風景に、商人の町らしさが残っているのではないでしょうか。

Topic百貨店の源流は大伝馬町にあった

大伝馬町に店を構えた呉服商の中には、のちに日本を代表する百貨店へと育った名前が並びます。越後屋(三井)はのちの三越、ほかに白木屋や松坂屋も、この町とゆかりの深い呉服店でした。今は静かなオフィス街ですが、デパートでの買い物の原点をたどると、江戸の木綿問屋街だった大伝馬町にたどり着くのです。日本橋三越本店の華やかさも、もとをただせばこのあたりの商いから始まっています。

日本橋大伝馬町に関するよくある質問

大伝馬町は今も問屋街ですか?
現在は繊維関連の会社やオフィスが残るものの、江戸時代のように木綿問屋がひしめく姿ではありません。往時のにぎわいは、秋のべったら市や町名に名残をとどめています。
大伝馬町と小伝馬町は、どちらが大きいという意味ですか?
名前の大小は規模の比較というより、伝馬役を担った経緯や町の成り立ちの違いを表すとされます。大伝馬町は馬込勘解由、小伝馬町は宮辺又四郎という別々の名主が伝馬役を務めたことに由来します。

日本橋大伝馬町に関連する記事

目次