糸削りとは
糸削りとは、かつお節を細い糸のような形に削った削り節です。細く繊細な形は、料理の仕上げにのせたときによく映えます。「糸」は形を表す言葉で、血合いを除いたかどうかや、荒節と枯節のどちらを削ったかまでは示しません。袋のほかの表示と組み合わせて読むと、商品ごとの違いが見えてきます。
花削り・ソフト削りとどう違う?
にんべんの分類では、糸削りは細く糸状に削った鰹節です。これに対し、平削り(花削り)は花のように薄く広がる形で、ソフト削りは花削りよりさらに薄く、口当たりのなめらかさを持ち味にしています。花削りがたっぷり使って一番だしを取るのに向くのに対し、糸削りは形の繊細さを生かして、サラダやパスタ、旬野菜の炊き合わせなどの仕上げに勧められています。形によって得意な使い方が分かれるわけです。なお、呼び名のうち「薄削り」と「厚削り」は食品表示法の定義で厚さが決まっていて、薄削りは厚さ0.2mm以下、厚削りは0.2mmを超える片状に削ったものを指します。
血合い抜きや節の種類は、別の表示
「糸削り」と「血合い抜き」は同じ意味ではありません。前者は削った形、後者は節の血合い部分を取り除く加工を表します。にんべんには、荒節を削った「かつおぶし 糸削り」、本枯鰹節の「本枯鰹節 糸削り血合い抜き」、荒節の血合いを除いて極細にした「糸削り極細 血合い抜き」が並びます。糸状という形だけでは、節の種類も血合いの有無も決まらないのが、商品名を読むときの要点。冷や奴やおひたしに使いたいときも、原材料欄と削り方を見比べると選びやすくなります。
日本橋の料理店での使われ方
本枯鰹節を使った料理を食べ歩く企画でも、糸削りは使われました。2023年11月1日から30日まで、にんべんが東京都の「江戸東京きらりプロジェクト」のモデル事業として開いた「本枯鰹節だし、味めぐり。」には、料理店17店が期間限定のメニューで参加しました。日本橋本町の繁乃鮨は「かつお梅 いか巻き」に、日本橋ゆかりは「昼のゆかり御膳」に、どちらも同じ「本枯鰹節 糸削り 血合い抜き」を使いました。すしと御膳という違う料理で、同じ糸削りが仕上げを担った例です。いずれも当時の企画のメニューで、今の品書きにあるとは限りません。
日本橋トピック♪薄削りは厚さで、糸削りは形で決まる
にんべんの解説が引く食品表示法の定義では、そもそも「削りぶし」の定義の1項目めが「ふしまたはかれぶしを薄片状、厚片状または糸状に削ったもの」です。糸状は、薄い片・厚い片と並んで、削り節の定義そのものに書き込まれた3つの形の一つなのです。しかも薄削りと厚削りが厚さの数字で分けられるのに対し、糸削りの定義には数字がなく、「糸状またはひも状に削ったもの」と形だけで決まります。
糸削りに関するよくある質問
- 「糸がき」は糸削りと同じものですか?
- 名前は似ていますが、別の商品です。にんべんの「糸がき」は、かつお節ではなく、まぐろのふしを削った商品です。まぐろならではの白い色合いの削り花を特長にしており、原料の魚が違います。
- 糸削りは、料理のどの段階で使うとよいですか?
- 細い形を生かすなら、盛り付けの最後にのせる使い方が向きます。にんべんはサラダ、パスタ、旬野菜の炊き合わせのほか、お漬物やお雑煮にも勧めています。

