其角住居跡とは
其角住居跡とは、江戸時代前期の俳人宝井其角(たからいきかく)が晩年まで暮らした住まいの跡で、現在の東京都中央区日本橋茅場町にあります。松尾芭蕉の高弟として知られ、今は通り沿いに「其角住居跡」と刻んだ石碑が静かに立っています。
正式名称:其角居住跡(東京都指定旧跡としての名称)
目次
芭蕉の高弟・其角とはどんな人
宝井其角(1661〜1707年)は、本名を榎本といい、のちに宝井を名乗りました。延宝のはじめごろに松尾芭蕉の門に入り、芭蕉のすぐれた弟子をまとめた蕉門十哲の筆頭にも数えられる存在へと成長します。
江戸の中ごろにこの茅場町へ居を構え、元禄の末にこの地で生涯を閉じたと伝わります。にぎやかな町なかに暮らした、江戸を代表する俳人のひとりでした。
芭蕉と取り違えやすい点
ここで気をつけたいのは、其角は芭蕉本人ではなく、その弟子だということ。しかも作風はかなり違いました。芭蕉が静かなわび・さびを追ったのに対し、其角の句は派手で洒落の効いた、いかにも都会的なものだったとされています。
同じ俳諧の道でも、師と弟子で個性がはっきり分かれていた。その違いを知ると、石碑の前に立ったときの感じ方も少し変わってくるかもしれません。
Topic其角の住まいの隣は、山王祭の「御旅所」だった
其角住居跡に関するよくある質問
- 「其角住居跡」と「其角居住跡」は別の場所ですか?
- 同じ場所を指します。中央区などでは「其角住居跡」、東京都の指定旧跡としては「其角居住跡」と表記されます。文字の順が違うだけで、いずれも宝井其角が暮らした地のことです。
- 其角住居跡の石碑は、いつ誰が建てたのですか?
- 昭和45年(1970年)に、旧日本勧業銀行の頭取によって建てられたと記録されています。江戸前期の俳人をしのび、後の世の人がこの地に碑を残しました。
