坂本町公園とは
坂本町公園とは、東京都中央区日本橋兜町にある区立の公園です。中央区によれば明治22年(1889年)に東京で最初の市街地小公園として開かれたとされ、暮らしのそばにつくられた街なかの公園としては、古い歴史を持つ場所です。証券街として知られる兜町の一角にある、ビルに囲まれた緑のオアシス。
公園の名に残る、消えた町名
公園の名は、かつてこの界隈にあった旧町名「坂本町」に由来します。坂本町は、江戸の末ごろには山王御旅所(日枝神社のお旅所)の門前あたりに広がっていた町。その名は、比叡山のふもとにある近江(今の滋賀県)の門前町「坂本」に倣ったものとされています。すぐ近くの智泉院(茅場町薬師)には、天保12年(1841年)に奉納され「坂本町」と刻まれた天水鉢(区民文化財)も残っているそうです。
今では「坂本町」という町名は地図から消えていますが、公園の名がその名残をそっと伝えています。滋賀の地名が江戸の町に写し取られ、それが現代の公園名として生き続けている、というわけです。
芝生と小川のある憩いの場
約5,000平方メートルの園内には、広い芝生の中を小川が流れ、平成通り側には季節の野草を集めた「七草の庭」があります。芝生ではござが無料で貸し出され、寝ころんでくつろぐ人の姿も。仕事の合間にふっと緑へ触れられる、街なかの貴重な居場所になっています。
Topic「坂本町公園」と「阪本小学校」、なぜ字が違う?
この公園のすぐそばには「阪本(さかもと)小学校」がありますが、よく見ると公園は「坂本」、小学校は「阪本」と漢字が違います。なぜ分かれたのかには、「坂」は転げ落ちて縁起が悪いので縁起のよい「阪」に変えた、などいくつかの言い伝えがありますが、本当のところははっきりしません。明治のころから学校の側で「阪」が使われていったようだ、と伝えられています。同じ「さかもと」でも字が揺れている、街歩きで気づくと面白い違いでしょう。
坂本町公園に関するよくある質問
- 「坂本町」という町名は今もあるのですか?
- 今は使われていない旧町名です。日本橋兜町や茅場町のあたりにあった町で、現在はその名が公園の名として残るのみとなっています。
- 「市街地小公園」とはどんな公園ですか?
- 住宅や職場のすぐそばに設けられた、小規模な公園のことです。広大な上野公園のような公園とは違い、人々が日常的に立ち寄れる身近な緑地として整えられました。
