三井本館とは

三井本館とは、東京都中央区日本橋室町に建つ、1929年(昭和4年)に竣工した重厚な洋風オフィスビルです。国の重要文化財に指定された建物で、いまも三井グループゆかりの拠点として使われています。

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関東大震災のあとに建て直された昭和初期の名建築

現在の三井本館は、関東大震災(1923年)で被災した旧本館を建て替えたものです。1926年(大正15年)に着工し、1929年(昭和4年)3月に完成しました。設計を担ったのはニューヨークのトローブリッジ・アンド・リヴィングストン事務所で、古代の神殿を思わせるコリント式の列柱が外観の見どころになっています。

この様式は「アメリカン・ボザール」と呼ばれる新古典主義で、当時のアメリカで主流だった重厚な石造り風のデザインを取り入れたもの。現存する最古のアメリカンタイプのオフィスビルとして評価され、1998年(平成10年)に国の重要文化財へ指定されました。

隣の「日本橋三井タワー」とは別の建物

すぐ隣には、2005年に完成した高さ約195mの「日本橋三井タワー」が建っています。名前も場所も近いので取り違えやすいのですが、三井本館は昭和初期の低層の歴史的建造物、日本橋三井タワーはその隣に建つ超高層ビルと覚えておくと分かりやすいでしょう。さらに室町三丁目には2019年完成の「日本橋室町三井タワー」もあり、こちらもまた別の建物になります。

7階の三井記念美術館で中に入れる

外から眺めるだけでなく、建物の中に入れるのもうれしいところ。7階には三井記念美術館があり、2005年10月に開館しました。三井家に伝わる茶道具や絵画など国宝6点を含む約4,000点を収蔵し、円山応挙の国宝「雪松図屏風」などを展示替えしながら公開しています。かつての銀行営業室だった吹き抜けの大空間も見どころのひとつ。

Topicなぜ三井本館はこんなに頑丈に造られた?

建て替えのきっかけは関東大震災でした。被害を目の当たりにした三井は、「関東大震災の2倍の地震が来ても壊れない」ことを設計の方針に掲げたと伝わります。そのため建物は鉄骨鉄筋コンクリート造で堅牢に組まれ、巨大な金庫や分厚い壁が今も残ります。装飾の美しさだけでなく、災害への備えという思想が込められた一棟なのです。

三井本館に関するよくある質問

三井本館は中に入って見学できますか?
7階の三井記念美術館は一般に公開されており、展覧会を観覧できます。建物自体はオフィスとして使われているため、見学の中心は美術館部分になります。
三井本館と日本橋三井タワーはどう違いますか?
三井本館は昭和初期に建てられた重要文化財の建物、日本橋三井タワーはその後に隣接して建った地上39階のオフィス・ホテル複合ビルです。名前は似ていますが完成時期も役割も異なります。
三井記念美術館にはどんな作品がありますか?
三井家が代々収集した茶道具や絵画、刀剣などが中心です。国宝の志野茶碗「卯花墻」をはじめとする名品を、企画展ごとに入れ替えながら見せています。

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