ロウリュは体に悪いって本当?リスクと正しい入り方|日本橋の最新サウナ事情【2025】

こんにちは!とーんと♡日本橋編集部です。
近年、空前のサウナブームとともに、日本橋エリアでも「ロウリュ(ロウリュウ)」を楽しめる施設が増えてきましたね。

熱せられたサウナストーンに水をかけ、立ち上る蒸気(löyly)に包まれる瞬間。アロマの香りが鼻腔をくすぐり、じわじわと汗が噴き出るあの感覚は、忙しい日々の疲れをリセットしてくれる極上の体験です。

しかし、ネットやSNSの一部では、こんな不安な声も囁かれています。

「ロウリュって、実は体に悪いんじゃないの?」

心臓への負担や血圧の急上昇など、医学的なリスクを懸念する声があるのも事実です。せっかくのリラックスタイムが、健康を害するものになってしまっては本末転倒ですよね。

そこで本記事では、日本橋の街とサウナをこよなく愛する編集部メンバーによる「ロウリュのリスクと正しい入り方」を徹底解説します。

当記事では筆者による実際の体験と、医学的な情報も参考にしながら作成しております。
ロウリュ(サウナ)に入られた際のご体調不良等の責任は負いかねますためご了承ください。

この記事でわかること
  • ロウリュが「体に悪い」と言われる医学的な理由
  • ヒートショックを防ぐ、安全な水風呂の温度と入り方
  • 日本橋浜町の新スポット「HAMANOYU えど遊」など最新情報

正しい知識を身につければ、ロウリュは怖くありません。むしろ、美容や健康の強力な味方になってくれますよ。

目次

フィンランド式「ロウリュ(löyly)」の正しい意味と発音

まず結論から申し上げますと、ロウリュ(löyly)とは、サウナストーンに水をかけた時に立ち上る「蒸気」そのもの、あるいは蒸気を発生させる行為を指すフィンランド語です。

日本では「熱波師がタオルで仰いでくれるサービス」と混同されがちですが、それはドイツ発祥の「アウフグース」という別の文化。本来のフィンランド式ロウリュは、静かに石に水をかけ、降り注ぐ蒸気の熱と音を楽しむ、もっと瞑想的でパーソナルな体験なのです。

ロウリュの様子
引用:サウナ&カプセル ウェルビー栄店HP

また、よく議論になる「発音」についても触れておきましょう。
日本では「ロウリュ」もしくは「ロウリュウ」と表記されますが、フィンランド語のスペルは löyly です。

フィンランド語には母音の長短の区別が明確にあり、löyly の語末には長音(ー)が含まれていません。そのため、原音に忠実に発音するならば、語尾を伸ばさない「ロウリュ」という表記が最も適切と言えます。

似ているようで違う用語の整理
用語 意味・特徴
ロウリュ (löyly) フィンランド語で「蒸気」。石に水をかけて湿度と体感温度を上げる行為。本来はセルフで行うもの。
アウフグース (Aufguss) ドイツ語で「注入」。発生した蒸気をタオル等で仰ぎ、風を体に当てるパフォーマンス。

なぜ「ロウリュは体に悪い」と言われるのか?医学的リスクとメリット

ネット上で「ロウリュは体に悪い」と囁かれる最大の理由は、「急激な温度変化による心血管への過度な負担(ヒートショック)」のリスクがあるからです。

しかし、これは「ロウリュという行為そのもの」が悪いというよりも、「間違った入り方」や「極端な温度設定」に起因する場合がほとんど。医学的な視点から、リスクとベネフィットを正しく分解してみましょう。

「高温サウナ+急冷」が招くヒートショックの危険性

ロウリュを行うと、サウナ室内の湿度が上がり、体感温度が一気に上昇します。この時、私たちの体では血管が拡張し、血圧が変化します。問題は、その直後のアクションです。

アツアツの状態で、冷たい水風呂(特に10℃以下の「グルシン」と呼ばれる極低温など)にいきなり飛び込むとどうなるでしょうか?
拡張していた血管が急激に収縮し、血圧が乱高下します。これが、いわゆるヒートショックに近い状態を引き起こすのです。

冷たすぎる水風呂にはご注意ください!

医学的にリスクが高まるNG行為

  • 我慢大会のように限界まで熱さに耐えること
  • 動悸やめまいを感じているのに無理をすること
  • 飲酒後や極度の寝不足状態で入ること
  • 掛水(かけみず)をせず、いきなり冷水風呂に入ること

特に、高血圧の方や心臓に持病がある方、高齢の方にとっては、この急激な血圧変動が不整脈や心筋梗塞の引き金になる可能性があります。「ととのう」を通り越して「倒れる」ことのないよう、リスク管理は必須です。

むしろ健康に良い?フィンランド研究が示す心血管への効果

一方で、「正しい入り方」さえ守れば、サウナやロウリュは健康にとって非常に有益であるというデータも存在します。

サウナ大国フィンランドで行われた大規模な疫学研究(2015年発表、JAMA Internal Medicine掲載)では、驚くべき結果が報告されました。頻繁にサウナを利用する人は、そうでない人に比べて心血管疾患のリスクが低いというのです。

研究で示唆されたポジティブな傾向

  • 週4回以上サウナに入る男性は、週1回の人に比べて心臓突然死のリスクが63%低い
  • 血管内皮機能(血管の柔らかさ)が改善する可能性
  • 認知症やアルツハイマー病のリスク低下との関連も示唆

適度な温熱刺激は、血管を広げて血流を良くし、自律神経のバランスを整える効果が期待できます。また、ロウリュ特有の蒸気による湿度は、ドライサウナに比べて肌や喉への刺激がマイルドで、深部体温を効率よく上げてくれるメリットもあります。

つまり、「無理な我慢や極端な温度差」さえ避ければ、ロウリュは健康維持の強力なサポーターになり得るということです。

さらに詳しい美容効果やデトックス効果については、ロウリュウサウナの効果効能や美肌にもいいって本当?の記事でも深掘りしていますので、気になる方はぜひチェックしてみてください。

危険を回避してととのう!ロウリュサウナの安全な入り方【実践編】

医学的なリスクを理解したところで、実際にどうすれば安全にロウリュを楽しめるのか、具体的なメソッドをご紹介します。ポイントは「我慢しない」ことです。

時間ではなく「心拍数」で出るタイミングを決める

よく「サウナは10分〜12分が目安」と言われますが、ロウリュ時は湿度の影響で体感温度が急上昇するため、この基準は危険な場合があります。個人の体調によって限界は異なるからです。

最新の医学的アプローチでは、「心拍数」を目安にする方法が推奨されています。

安全な退出のサイン

「軽い運動(小走り程度)」をした時の脈拍数になったら出る。

具体的には、安静時の脈拍の約2倍(1分間に120〜130程度)がひとつの目安です。スマートウォッチなどを活用するか、自分の脈を測って「ドキドキしてきたな」と感じたら、時間が短くても無理せず退出しましょう。

水風呂は「16〜17度」が正解。グルシン(一桁台)のリスク

サウナ好きの間では、水温が一桁台の「グルシン」と呼ばれる水風呂がもてはやされることもありますが、健康面での安全性で言えば「16〜17度」がベストです。

日本サウナ学会代表理事の医師も、16〜17度より低い温度は「痛み」として認識され、交感神経が過剰に刺激されてしまうと指摘しています。ロウリュでしっかり温まった体には、適度な冷たさが一番。血管への急激な負担を避けるためにも、冷たすぎる水風呂は避けるか、掛水で徐々に体を慣らしてから入りましょう。

より詳しい「ととのうためのセット数」や手順については、サウナの「ととのう感覚」へいく方法を紹介!【水風呂の時間は重要】で解説しています。

高血圧や持病がある場合の注意点と医師への相談

「高血圧だからサウナは禁止」とは限りませんが、自己判断は禁物です。安定している軽度の高血圧であれば、医師の許可を得た上で、以下のルールを守れば楽しめるケースもありますので、持病や高血圧がある方は必ず事前に医師へ相談するようにしてください

【日本橋サウナ事情】浜町「HAMANOYU」と変わりゆく街の温浴文化

さて、ここからは日本橋エリアの最新サウナ情報をお届けします。2025年、日本橋のサウナ地図は大きく変化しました。

2025年オープンの新星「HAMANOYU えど遊」の魅力

2025年4月、日本橋浜町にオープンした「HAMANOYU えど遊」をご存じでしょうか?

「町のお風呂屋さん」をコンセプトにしたこの施設は、コンパクトながらサウナへのこだわりが凄まじいのが特徴。男性側は「オートロウリュ」と「セルフロウリュ」の2種類のサウナを備え、女性側もオートロウリュとよもぎスチームサウナが完備されています。

特にセルフロウリュサウナは、自分のペースで湿度を調整できるため、「熱すぎるのは苦手だけど汗はかきたい」という方にもぴったり。湯上がりには併設のカフェでゆったり過ごせるのも、日本橋らしい粋な時間の使い方ですよね。

詳しい潜入レポートは、日本橋浜町にサウナ(ロウリュウ)と温泉が!HAMANOYU えど遊で江戸情緒×温浴体験をご覧ください。

さらば「グッドサウナ日本橋」。再開発とこれからの期待

一方で、寂しいニュースもありました。日本橋のサウナ好きに愛された「グッドサウナ日本橋」が、首都高地下化に伴う再開発のため、2025年1月31日をもって閉店しました。

セルフロウリュとキンキンの水風呂で、仕事帰りのビジネスパーソンを癒やしてくれた名店でした。しかし、日本橋は常に新陳代謝を続ける街。再開発によって、また新たな名スポットが誕生することを期待しましょう。

閉店したグッドサウナ周辺のエリア情報は、「日本橋小網町」は何があるのかをご紹介いたします!【パワースポットとまち歩き】の記事でも紹介しています。サウナ後の散策の参考にどうぞ。

よくある質問(FAQ)

Q高血圧でもロウリュに入って大丈夫ですか?
A

重度の高血圧や心疾患がある場合は控えてください。軽度でコントロールされている場合でも、必ず主治医に相談の上、水風呂を避けてぬるめのシャワーにするなど、温度差を小さくする工夫が必要です。

Qロウリュサウナに入る頻度はどれくらいが良いですか?
A

フィンランドの研究では週4回以上の利用で健康効果が高まるとされていますが、まずは週1〜2回から、体調に合わせて無理のない範囲で継続することをおすすめします。

Qロウリュとアウフグースは何が違いますか?
A

「ロウリュ」は石に水をかけて蒸気を発生させる行為そのもの(フィンランド式)。「アウフグース」はその蒸気をタオル等で仰いで風を送るパフォーマンス(ドイツ式)です。

まとめ

ロウリュ(ロウリュウ)は、正しく活用すれば、自律神経を整え、美肌や疲労回復を助けてくれる素晴らしい入浴法です。

「体に悪い」と言われる理由は、主に無理な我慢や急激な温度差(ヒートショック)によるもの。以下の3つのルールを守るだけで、リスクは大幅に減らせます。

本記事の重要ポイント

  • 時間ではなく「心拍数」を基準に出る
  • 水風呂は冷たすぎない「16〜17度」を選ぶ
  • 体調不良時や飲酒後は絶対に入らない

日本橋エリアには、新しい「HAMANOYU えど遊」をはじめ、良質なロウリュを楽しめる施設が揃っています。ぜひ今週末は、自分の体と対話しながら、心地よい蒸気の世界に浸ってみてはいかがでしょうか。

とーんと♡日本橋では、この他にも女性におすすめのサウナ情報を発信しています。【仕事帰りに】日本橋(東京)の女性向けサウナ情報もあわせてチェックしてみてくださいね!

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