日本橋夜景とは
日本橋夜景とは、小林清親の弟子の井上安治が明治時代に手がけた、月夜の日本橋を描いた小さな錦絵です。読みは「にほんばしやけい」。所蔵館の記録では、『東京真画名所図解』と呼ばれる作品群の一枚です。
はがきより一回り大きい横長の画面
海の見える杜美術館の出品目録では、大きさは11.2×17.2cm、制作期は1881〜1889年(明治14〜22年)です。東京都立図書館が公開する画像は横長の画面で、満月の下、人で埋まる橋を川面越しにとらえた構図。橋の上には窓に明かりのともる乗り物、たもとには明るい窓の洋館が見え、両岸に蔵が並ぶ川には小舟が浮かびます。手のひらほどの紙に、月と灯りと闇の対比を収めた一枚です。師の清親が1881年に描いた日本橋夜は、橋の上に立って往来を見通す構図。川面越しに橋を遠く望む本作と見比べると、視点の違いがよく分かるでしょう。
日本橋トピック♪『東京真画名所図解』は後から付いた呼び名
東京都立図書館の書誌は、『東京真画名所図解』を安治の光線画の一連の作品の通称とし、同館の画帖の書名も後から付けた題簽によると記しています。実際、作品の下に刷られた題は「日本橋夜景」だけ。国立国会図書館によると、師の清親が1881年から光線画を描かなくなった後も、安治は1889年に亡くなるまで光線画を描き続けました。
日本橋夜景に関するよくある質問
- 東京都立図書館の『東京真画名所図解』には何点が収められていますか?
- 同館の書誌では、安治の作品78点を貼り合わせた折本として記録されています。これは同館の画帖に収められた点数で、連作全体の点数とは区別して読む必要があります。
- 同じ連作には、ほかにどんな場所が描かれていますか?
- 海の見える杜美術館の出品目録には、同じ『東京真画名所図解』の「日本橋」「新橋ステーション夜」「上野動物園」「銀座通夜景」「紙幣局」が並んでいます。

