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彩色設計図集とは

彩色設計図集とは、632点の彩色された建築設計図からなる、国登録有形文化財の美術工芸品(歴史資料)です。清水建設の前身である清水満之助店・合資会社清水組が明治38年(1905年)から大正12年(1923年)にかけて手がけた建造物の記録で、中央区京橋二丁目の同社が所蔵しています。

墨と水彩で建物の色まで記録

図面は麻を原料とするワットマン紙に描かれ、平面・立面・断面だけでなく、室内や家具、電灯の図面も含みます。鋭い穂先の面相筆や烏口で墨入れし、水彩絵具で部材の微妙な色調まで表した仕事ぶり。住宅、銀行、商店、学校、病院、工場など、近代の多様な建築用途を横断している点も特徴です。もとは革の背表紙に金箔で表題を押した8分冊のアルバム仕立てで、今は当時の配列のまま1点ずつ保存されています。

日本橋の失われた建物も読み取れる

旧日本橋区・旧京橋区だけでも、銀行や事務所、学校など60件を超える建物の図面が残ります。東京銀行(日本橋区田所町)、森村銀行(日本橋区通)、渋沢兜町貸事務所(日本橋区兜町)、日本橋倶楽部(日本橋区浜町)、日本橋高等小学校(日本橋区蛎殻町)など。中央区は、図集に収録された建物の多くが現存していないと説明したうえで、構造だけでなく当時の色彩までたどれる点を希少な歴史資料と評価しています。

日本橋トピック♪建物が無いからこそ、図面が文化財になった

建築図面はふつう、重要文化財の建物に付属する資料として守られます。中央区が区内の例に挙げるのは、重要文化財・三越日本橋本店の図面類。ところが彩色設計図集は、収録された建物の多くが現存せず、設計変更で図面と実物が食い違うものや、計画だけで建たなかったものまで含みます。だからこそ図面そのものの学術的な価値が認められ、新たな分類で登録されました。完成写真では消えてしまう、設計者が思い描いた姿がここに残っているわけです。

彩色設計図集に関するよくある質問

彩色設計図集が国の文化財に登録されたのはいつですか?
平成23年(2011年)6月です。登録有形文化財のうち、美術工芸品の「歴史資料」に分類されています。中央区によると、都内の登録有形文化財で「歴史資料」の種別は2件だけで、そのうちの一つがこの図集です。
実物を見ることはできますか?
所在地は京橋二丁目16番1号の清水建設株式会社で、中央区のページに一般公開の案内はありません。見学の可否は所蔵者の案内を確認してください。

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