一石橋夕景とは
一石橋夕景とは、小林清親が明治前期の一石橋付近を描いた錦絵です。読みは「いちこくばしゆうけい」。錦絵は、色を重ねて刷る木版画を指します。題材の一石橋は、日本橋川に架かり、日本橋本石町と八重洲を結ぶ橋です。
空の色と濡れた路面に目を向ける
画面には、傘を差した人々、欄干、大きな木、淡い色の空が描かれています。手前は水たまりが点々と残る濡れた路面で、橋のたもとに立つ柱には「一石橋」の文字が読み取れます。建物の名前を探すだけでなく、明るい夕空と水気を帯びた足元を見比べると、夕方の光の表し方を楽しめるでしょう。
清親は、光や陰影を生かす「光線画」で知られる絵師でした。橋の形だけでなく、一日の中の光の違いにも注目したい一枚です。
日本橋トピック♪残る親柱は、絵より後の時代のもの
一石橋夕景に関するよくある質問
- 作品はインターネットでも見られますか?
- 国立国会図書館の電子展示会「錦絵と写真でめぐる日本の名所」の日本橋ページで、一石橋の項目から画像を見られます。原資料は同館が公開する『清親畫帖 [1]』です。
- 制作年は1879年と決まっていますか?
- 町田市立国際版画美術館の出品目録では同館所蔵品を「明治12年(1879)頃」としています。一方、江戸東京博物館の所蔵品情報は1877〜1886年という幅で示しているため、1879年と断定せず、所蔵館ごとの表記を確かめるのがよいでしょう。

