日本橋の「金刀比羅宮」をご存知ですか?
ひっそりと佇んでいるので、見逃している人も多いかもしれません。
この記事では、金刀比羅宮のアクセスや総本山、ご利益について紹介します!
金刀比羅宮とこんぴらさんの違いも解説するので、お参りの参考にしてください♪
金刀比羅宮(日本橋)とは
金刀比羅宮とは、隅田川にかかる「清洲橋」のたもとに鎮座する神社のことです。
「ことひらぐう」と読みます。
▼木々に囲まれた小さい神社です。
引用元:八百万の神
明治時代に日本橋中洲を埋め立てた際に「船玉琴平宮」を祀ったのが、金刀比羅宮の起源だと言われています。
隅田川を行き来する船人をお守りする、産業復興の神様として崇められていたそうです。
しかし金刀比羅宮は、関東大震災によって焼けてしまいます。
再建されたのは戦後で、その際に香川県にある金刀比羅宮の神様が祀られました。
金刀比羅宮の住所と地図は、以下のとおりです。
【住所:〒103-0008 東京都中央区日本橋中洲11−1】
金刀比羅宮は、最寄り駅の「水天宮前駅」から歩いて7分のところにあります。
金刀比羅宮と”こんぴらさん”の違いとは?
金刀比羅宮といえば「こんぴらさん」が思い浮かぶのではないでしょうか。
金刀比羅宮とこんぴらさんの違いについて調べてみたところ、こんぴらさんは金刀比羅宮の愛称だということがわかりました。
つまり、単に呼び方が違うだけで、同じ金刀比羅宮を意味しています!
金刀比羅宮は全国にあり、総本山は香川県の琴平町(ことひらちょう)にある金刀比羅宮です。
総本山は「さぬきのこんぴらさん」として、昔から親しまれてきました。
▼金刀比羅宮総本山の御本宮は、石段を785段上がったところにあります。
江戸時代には「一生に一度はこんぴら参り」と言われ、金刀比羅宮へのお参りが流行したそうです。
金刀比羅宮から離れたところに住んでいる人にとっては、お参りは一生に一度の大イベントでした。
なかには犬の首に初穂料などが入った袋を下げて、自身の代わりにお参りさせた人も!
飼い主の代わりにこんぴら参りをする犬は「こんぴら狗」と呼ばれたそうです。
▼金刀比羅宮の総本山には、こんぴら狗の授与品があります。
引用元:金刀比羅宮ホームページ
金刀比羅宮のホームページや旅行ガイドブックには「こんぴら」という言葉がよく使われています。
そのため「金刀比羅宮とこんぴらさんの違いとは何か?」と疑問を抱く人も多いようです。
こんぴらさんの語源は?
金刀比羅宮とこんぴらさんは、呼び方が違うだけでした。
ただ、こんぴらさんの語源は、金刀比羅宮が訛ったものではないようです…!
こんぴらの語源は、ガンジス川に住むワニを神格化した「クンビーラ」だと言われています。
こんぴらとクンビーラ…たしかに音が似ていますね!
クンビーラは水の神様で、仏教として日本に取り入れられたそうです。
金刀比羅宮は、もともと「琴平神社」と呼ばれており、海の神様である「大物主神(おおものぬしのかみ)」を祀っていました。
クンビーラと大物主神は「神仏混淆(しんぶつこんこう)」の影響で、共に海の守り神として崇められるようになります。
神仏混淆とは、神道と仏教を同一視することです。
神仏混淆によって、琴平神社の社名は「金毘羅大権現(こんぴらだいごんげん)」に変わります。
神社は、神道の信仰に基づいた施設を意味するためです。
その後、金毘羅大権現には「崇徳天皇」が合わせ祀られ、力を大きくしていきます。
神仏混淆が廃止されたのは、明治元年の1868年のことです。
これをきっかけに、金毘羅大権現は琴平神社に戻り、御祭神は大物主神と崇徳天皇になりました。
その後、宮号が与えられたため「金刀比羅宮」に社名が変わり、現在に至ります。
社名や御祭神が変わっていくなかで、こんぴらの呼び名だけは現在に残っているのです!
金刀比羅宮のご利益について
金刀比羅宮の御祭神である「大物主神」と「崇徳天皇」のご利益を紹介します。
海の神様である大物主神には、海上守護のご利益があります。
漁師などの海で仕事をしている人から、守り神として崇められてきました。
崇徳天皇には、悪い縁を切って良縁を結ぶご利益があると言われています。
崇徳天皇は生前、金毘羅大権現を崇めており、境内にこもって祈願したこともあるそうです。
金毘羅大権現に祀られたのは、香川県で崩御した翌年(1165年)のことです。
金毘羅大権現が金刀比羅宮になったあとも、崇徳天皇は大物主神と共に鎮座しています。
また金刀比羅宮には、農業・殖産・医薬のご利益もあるそうです。
まとめ
日本橋の金刀比羅宮は、隅田川にかかる「清洲橋」のたもとに鎮座しています。
総本山は「さぬきのこんぴらさん」と呼ばれる、香川県の金刀比羅宮です。
気になっている人が多い「金刀比羅宮とこんぴらさんの違い」は、呼び方だけでした!
金刀比羅宮の総本山に祀られている大物主神と崇徳天皇は、多くのご利益をもたらしてくれます。
日本橋の金刀比羅宮にも、同様のご利益が期待できそうですね♪
また金刀比羅宮の近くには、安産や子授けのご利益で有名な水天宮があります。
日本橋水天宮の由来や歴史をまとめましたという記事も必見です!
それでは、最後までお読みいただきありがとうございました!