軍鶏鍋とは
軍鶏鍋とは、軍鶏(しゃも)の肉を使った鍋料理のことです。軍鶏は、もともと闘鶏のために飼われてきた鶏で、いまは肉用にも飼われている品種。東京・人形町の鳥料理店「玉ひで」をはじめ、江戸の昔から鳥料理の名店で親しまれてきた一品です。人形町を歩くと、今もこの軍鶏鍋の流れをくむ味に出会えます。
軍鶏(しゃも)って、どんな鶏?
軍鶏は、闘鶏用に飼われてきたニワトリの一品種です。名前は、かつてタイを指した「シャム」に由来するとされ、江戸時代の初め頃にシャムから輸入されたといわれます。首が長く肩幅の広い体つきで、足には大きなけづめ(かかとの後ろの鋭い突起)をもつのが特徴。
この軍鶏を、ねぎや割下(甘辛いタレ)とともに煮るのが軍鶏鍋で、すき焼き風に仕立てたものは「鳥すき」とも呼ばれます。人形町の玉ひでは、宝暦10年(1760年)創業のこの軍鶏鍋・鳥すきの老舗。看板の親子丼は、もともと鳥すきの〆として生まれたとされ、軍鶏鍋と地続きの一杯です。
日本橋トピック♪軍鶏は、国の天然記念物でもある
軍鶏は、1941年(昭和16年)8月1日に国の天然記念物に指定された鶏の品種です。特定の土地ではなく「地域を定めず」に指定され、県の文化財の解説では主な生息地に東京都も挙がっています。それでいて同じ解説は、軍鶏を肉用・愛玩用の品種と説明しています。天然記念物と鍋の具が同じ鶏、というのは少し意外な組み合わせかもしれません。
軍鶏鍋に関するよくある質問
- 軍鶏鍋はいつ頃から食べられていたのですか?
- 江戸時代後期の暮らしを記した『守貞謾稿』(1837〜1853年)にも出てくる鍋料理です。人形町には、今もその流れをくむ味が残っています。
- 軍鶏鍋を食べたあと、〆には何がありますか?
- 人形町の玉ひででは、鳥すきの〆に残った割下を卵でとじた一杯が親子丼の原型になったとされます。鍋のうまみを締めくくる一杯として親しまれてきました。

