江戸橋あらめ橋とは
江戸橋あらめ橋とは、三代歌川広重が江戸橋と荒布橋(あらめばし)の一帯を描いた、連作『東京開化三十六景』の一図です。読みは「えどばしあらめばし」。国立国会図書館の画帖では、東京開化三十六景 寿る賀街三井組の次、6番目に綴じられています。
石のアーチ橋に、人力車と馬上の人
国立国会図書館が公開する一枚では、手前に「江戸ばし」の札を掛けた石のアーチ橋があり、その右奥にもう一つの石橋が続きます。二つの橋の間の石垣には松と洋風の街灯。橋の上には人力車や傘をさした人々、馬に乗った人が行き交い、背後には白壁の蔵が並び、左手には桜。手前の川では大勢で舟を漕いでいます。
放送大学附属図書館は、江戸橋と、西堀留川の河口に架かる荒布橋が写る古写真を紹介し、写真の木造の橋が1875年(明治8年)には石橋に架け替えられると解説しています。木の橋から石の橋へ移った明治の水辺を、開化の風俗とともに描いた一枚といえるでしょう。
日本橋トピック♪余白に刷られた、絵師の本名と版元の町
画面左の余白には、「中橋大鋸町四番地 安藤徳兵衛画」「堀江町貳丁目壹番地 佐藤又兵衛板」の文字が並びます。刷り込まれているのは、絵師と版元の住所と名前です。文化デジタルライブラリーによると、安藤徳兵衛は三代歌川広重の本名にあたる名です。版元の所在地の堀江町は、東堀留川の西岸にあった町。落款の「廣重」とは別に、本名と版元の町名まで読み取れるのが、この一枚の面白さです。
江戸橋あらめ橋に関するよくある質問
- 「江戸橋あらめ橋」の制作年はわかっていますか?
- 国立国会図書館は、画帖『東京開化三十六景』の出版年を「18--」と登録しています。この書誌だけでは、この一図の出版年を特定できません。
- 『東京開化三十六景』には、ほかにどんな作品がありますか?
- 国立国会図書館の画帖には27図が収められ、「二重御橋」「第一國立銀行」「四日市郵便本局」「日本橋魚かし」「寿る賀街三井組」などが並びます。

