豊海橋とは
豊海橋とは、東京都中央区を流れる日本橋川が隅田川に注ぐ河口近くに架かる橋です。北岸の日本橋箱崎町と南岸の新川一丁目を結び、隅田川から見ると永代橋の約50m上流に位置します。最初に橋が架けられたのは元禄11年(1698年)。別名を「乙女橋」ともいいました。
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梯子を横にしたような独特の構造
豊海橋でまず目を引くのが、その橋の形でしょう。橋の両側に組まれた鉄骨が、ちょうど梯子(はしご)を横に倒したような格子状になっています。これは「フィーレンデール橋」と呼ばれる形式。骨組みどうしをがっちり固めて一体化させ、橋全体で重さを支える造りです。
橋の長さは約46m、幅は約8mほど。装飾を抑えたシンプルな見た目ながら、鉄骨を鋲(びょう)で留めた重厚なつくりが、近くの永代橋とはまた違う存在感を放っています。
関東大震災の復興期に生まれた橋
いま見られる豊海橋は、元禄期の橋がそのまま残っているわけではありません。関東大震災(1923年)で被災したことを受け、復興事業のなかで架け替えられた橋です。完成したのは1927年(昭和2年)のこと。
設計にあたっては、すぐ下流に架かる重厚なアーチ橋・永代橋を引き立てるよう、景観のバランスが考えられたとされています。主役を立てる脇役のように、あえて落ち着いたデザインにまとめられているわけです。その価値が認められ、豊海橋は中央区の区民有形文化財に登録されました(1995年登録)。
Topic豊海橋は「日本初」の珍しい橋だった?
豊海橋は、関東大震災の復興事業で架けられた国内初の鋼鉄製フィーレンデール橋とされています。地味に見えて、じつは技術史に名を残す一本。土木学会からは2022年(令和4年)に「選奨土木遺産」に認定されました。永代橋を眺めに来た人が見落としがちな橋ですが、橋好きにとっては見逃せない一基かもしれません。
豊海橋に関するよくある質問
- 豊海橋の別名「乙女橋」とは何ですか?
- 豊海橋は元禄11年(1698年)に最初に架けられた頃から、一名「乙女橋」とも呼ばれてきました。由来は公式には記載がなく、別名として伝わっています。
- 豊海橋は文化財や土木遺産に指定されていますか?
- 中央区の区民有形文化財に登録されているほか(1995年登録)、2022年には土木学会の選奨土木遺産にも認定されました。国内初の鋼製フィーレンデール橋という技術的な価値が評価されています。
- 豊海橋を見るときの目印はありますか?
- 隅田川にかかる大きなアーチ橋・永代橋が目印になります。その約50m上流、日本橋川の河口側に豊海橋が架かっています。永代橋とセットで眺めると、形の違いが分かりやすいでしょう。
